インフラを含むアセットバリューは、アセットを活用した事業のために投入された施設等の有形資産が創造する付加価値(事業性)に大きく依存します。アセットマネジメントはこの付加価値創造の源泉となり、アセットバリューの重要な構成要素となります。具体的には、事業に投入される事業基盤・顧客基盤、経営ノウハウ・システム、その他アセットマネジャーやコンサルタントによる寄与といった「無形資産」が主たるものとなりますが、その優劣が付加価値のレベル(事業性価値)を決定し、それに係わるプロフェッショナルの力量が問われることになります。一般企業に目を向ければ、それはまさに経営能力となります。
事業性価値は事業そのものの価値(事業価値)の中に反映されることから、アセットマネジャー、企業経営者は、先ず基礎知識として事業価値とはどの様に算定されるか(事業価値評価)を理解し、その上で自分が携わっているアセットや企業の価値(事業価値)をどうしたら高めていけるかを考えなければなりません。ただ、一概に事業評価といっても、会計、証券アナリストが行う投資アドバイス等、使用目的によりその前提や手法も異なります。
今回のセミナーでは、国際的な基準に基づいた、企業・事業の実態を反映した事業価値評価の理論および方法論のエッセンスを概説します。また、京都大学経営管理大学院が一般社団法人日本資産評価士協会等と連携してこの秋開講する「国際資産評価士(事業価値評価)養成プログラム」※についても紹介します。